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東京都中央区、江東区の臨海部を中心としたメモ。独自の情報を除いては、報道ベースではなく、発表主体の情報をベースに書くことを基本にしています。最近はゲリラ的な花火大会情報も提供。

#807 無期刑の仮釈放は在所25年未満と40代まではゼロ 2020年11月更新、法務省

無期刑の運用に関する資料が法務省から公表された。2010年から19年の10年分をまとめたもの。

 10年で仮釈放、などということは全くなく、見出しの通り、無期刑者に対する過酷な現実がある(2021/03/21)。 

無期刑概要

・受刑者が死亡するまでが刑期。
・仮釈放が許されても一生保護観察付き。恩赦されない限り、生涯,国の監督下に置かれる.

仮釈放制度概要

・無期刑受刑者の場合①刑の執行開始後10年経過②受刑者に改悛の情があること(法)
・悔悟の情、改善更生の意欲、再犯のおそれなし、保護観察が改善更生に相当(省令)
・悔悟の情、改善更生の意欲などは考慮すべき事柄規定(通達)

無期刑の執行状況

・2010年
  年末在所無期刑者数 1796人
 
・2019年までの10年間
  新受刑者数 290人
  仮釈放者数 100人
  新仮釈放者数 77人(仮釈放取り消し後の再度の仮釈放許可者)
  死亡者   217人
 
※10年間で仮釈放になった人数(177人)より死亡者(217人)が多い
 
2019年
 年末在所無期刑者数 1765人
○10年間の平均受刑在所期間
  最短 31年 2か月(2013年)
  最長 36年 0か月(2019年)
○在所期間(2019年末現在)
 10年未満  303(17・2%)
 10年以上 1462(82・8%)
○無期刑在所者年齢
 10代 0
 20代 26
 30代 137
 40代 324
 50代 404
 60代 395
 70代 373
 80代+106
○仮釈放審理の状況(2010年~2019年)
 仮釈放許可 81件(23・0%)
 許可せず 268件(76・1%)
 その他    3件( 0・9%)=審理中に死亡など
※無期受刑者について刑の執行が開始された日から30年が経過したときは仮釈放審理をする運用が2009年にスタート。
○在所期間と審理結果 許可:不許可:その他
15ー20年 0:1:1
20-25年 0:0:0
25-30年 5:7:0
30ー35年 62:211:1
35-40年 9:21:1
40-45年 2:17:0
45-50年 1:4:0
50-55年 0:5:0
55-60年 1:1:0
60-65年 1:1:0
 ※在所25年未満の仮釈放はゼロ
○その他
・初回仮釈放審理 許可 60件 不許可220件 平均在所32年
 
・被害者 1人で仮釈放   許可 32% 不許可67%
・被害者10人以上で仮釈放 許可 10% 不許可90%
 
・死者数1人で仮釈放   許可27% 不許可71%
・死者数2人で仮釈放   許可 9% 不許可91%
・死者数3人以上で仮釈放 許可11% 不許可89%
 
・検察官が仮釈放に反対せず 許可69% 不許可31%
・検察官が仮釈放に反対   許可16% 不許可83%
・聴取なし         許可 4% 不許可93%
○仮釈放が許可された年齢
・40代 0
・50代 23
・60代 29
・70代 16
・80代 13
・90代 0
※40代での仮釈放はゼロ 
○懲罰件数との関係
懲罰なし   許可43% 不許可55%
1-5回   許可27% 不許可72%
6-10回  許可15% 不許可85%
11-15回 許可7% 不許可93%
16-20回 許可4% 不許可96%
21回ー   許可4% 不許可92%
※1回でも懲罰を受けると許可率は大幅減のおそれ。
○罪名別
・強盗強姦・同致死 許可7% 不許可93%
・強盗致死傷 許可30% 不許可70%
・殺人 許可17% 不許可83%

感想・まとめ

・在所25年未満の仮釈放はゼロで、40代までの仮釈放もゼロ。
・若くして無期刑になると、40代までの人生は「在所者」か「死者」となって終わることになる。
・仮釈放の可能性は所内で死ぬ人の半分程度。
これらの数字は2016年のまとめとほとんど変化はない。
今後も大きくは変わらないだろう。

参考

www.moj.go.jp