政府の地震調査委員会が2021年1月1日時点の地震発生確率値(長期評価)を更新した。海溝型地震と東京に近い活断層を中心に確認しておく。今回の更新から確率に基づくランク分けが導入された(2021/01/17)。
海溝型
ランク分けについて
■Ⅲランク(高い) 30年以内の地震発生確率が26%以上
■Ⅱランク(やや高い) 30年以内の地震発生確率が3%〜26%未満
■Ⅰランク 30年以内の地震発生確率が3%未満
■Xランク 30年以内の地震発生確率が不明
千島海溝
超巨大地震(M8・8程度以上) ■Ⅲランク
十勝沖(M8・0〜8・6程度) ■Ⅱランク
根室沖(M7・8〜8・5程度) ■Ⅲランク
日本海溝
超巨大地震(M9・0程度) ■Ⅰランク
相模トラフ
次のM8クラス ■Ⅱランク
M7程度 ■Ⅲランク
南海トラフ
M8~M9クラス ■Ⅲランク
日本海東縁部
北海道北西沖(M7・8程度) ■Ⅰランク
北海道西方沖(M7・5程度) ■Ⅰランク
北海道南西沖(M7・8程度) ■Ⅰランク
青森県西方沖(M7・7程度) ■Ⅰランク
山形県沖(M7・7程度) ■Ⅰランク
新潟県北部沖(M7・5程度) ■Ⅰランク
関東地域の活断層
(地震本部)
ランク分けについて
■Sランク(高い) 30年以内の地震発生確率が3%以上
■Aランク(やや高い) 30年以内の地震発生確率が0・1%〜3%未満
■Zランク 30年以内の地震発生確率が0・1%未満
■Xランク 30年以内の地震発生確率が不明
東京23区に近い活断層
三浦半島断層帯(M6・6程度) ■Sランク 6〜11%(30年以内)
塩沢断層帯(M6・6程度) ■Sランク 4%以下(30年以内)
立川断層帯(M7・4程度) ■Aランク 0・5〜2%(30年以内)
深谷断層帯(M7・9程度) ■Aランク ほぼ0〜0・1%(30年以内)
綾瀬川断層(M7・0程度) ■Zランク ほぼ0%(30年以内)
越生断層(M6・7程度) ■Xランク
参考 関東地域の長期評価
M6・8以上の30年確率 50〜60%
参考 地震発生確率の計算方法
・主要断層帯や海溝型地震の活動間隔がBPT分布に従うと考えられている(下図は一例)。
下図の場合、過去の最新活動時期から2500年後〜2530年後に地震が発生する確率は
水色の面積/(水色の面積+黄色の面積)
で計算される。
(地震本部)
・最新活動からの経過年数と、その時点から30年以内の発生確率をグラフにすると
(地震本部)
感想・まとめ
内陸断層による地震は規模(M)は比較的低いものの、震源に近いと揺れは大きくなる。海溝型の場合は、地震の規模(M)がとても大きいものになるので、震源から離れていても大きな揺れになることがある。
長期評価は一年ごとに更新されているが、数値が大きく変わることはないかな。
備えあれば憂いなし。
ということでポータブル電源を押さえておいた。
参考