どらったら!!

東京都中央区、江東区の臨海部を中心としたメモ。独自の情報を除いては、報道ベースではなく、発表主体の情報をベースに書くことを基本にしています。最近はゲリラ的な花火大会情報も提供。

#389 台風水害の武蔵小杉に影響なし 2019年第4四半期の地価LOOKレポート

2020年2月14日、3カ月ごとに発表される主要都市の高度利用地地価動向報告=地価LOOKレポートが発表された。このレポートは不動産鑑定士が全国100地区についての不動産市場の動向に関する情報を集めて地価動向を調べ、国土交通省でまとめたもの。 

 
対象期間 2019年10月1日〜2020年1月1日
東京臨海部の3地区に加え、今回は台風水害に遭った神奈川・武蔵小杉ついて現況と前期の比較をしていく。 
 
東京都区部の地価動向  

f:id:dorattara:20200215133700p:plain



参考:直前の四半期
 

概要

▼佃・月島(0〜3%上昇 前期:0〜3%上昇)

(現況)変化なし

当地区は銀座等の都心への優れた接近性を備えるとともに、東京タワーや東京スカイツリー等のランドマーク施設や河川等に囲まれた変化に富んだ眺望が得られることから、分譲・賃貸ともに高層マンションの需要が強い。「中央区基本計画2018」によると、当地区では今後10年で人口が約1.5倍に増加することが見込まれており、また、地区計画では良質な都心生活地としての複合市街地の形成を目的とした土地利用が求められており、当地区はさらなる発展が期待される。湾岸エリアでは新築分譲マンションの大量供給が控えているため、その影響を懸念する声も聞かれるが、マンション購入資金の融資環境が良好であること等が下支えとなり、新築マンション市況は好調である。中古マンションは一定数の在庫を抱えているが、取得意欲は旺盛な状況が続いており、高価格水準を維持している。再開発等による高層マンション開発の計画が地区内外で見られ、デベロッパーによるマンション開発素地需要は強く、取引利回りは低下傾向で推移しており、当地区の地価動向はやや上昇で推移した。

(前期現況)

当地区は銀座等の都心への優れた接近性を備えるとともに、東京タワーや東京スカイツリー等のランドマーク施設や河川等に囲まれた変化に富んだ眺望が得られることから、分譲・賃貸ともに高層マンションの需要が強い。「中央区基本計画2018」によると、当地区では今後10年で人口が約1.5倍に増加することが見込まれており、また、地区計画では良質な都心生活地としての複合市街地の形成を目的とした土地利用が求められており、当地区はさらなる発展が期待される。マンション購入資金の融資環境が良好であること等が下支えとなり、新築マンション市況は好調である。中古マンションは一定数の在庫を抱えているが、取得意欲は旺盛な状況が続いており、高価格水準を維持している。デベロッパーによるマンション開発素地需要は強く、マンション開発素地の供給が少ないことから取引利回りは低下傾向で推移しており、当地区の地価動向はやや上昇で推移した。

(今後)変化なし

 東京五輪開催日が近づきBRTのプレ運行が予定され、環状2号線が整備させる等、都市基盤整備による利便性の向上が期待され、再開発事業や五輪関連施設の建設も進んでいる。こうした背景からマンション市況は好調を維持し、将来の地価動向はやや上昇が続くと予想される。

(前期の今後)

 東京五輪前にBRTのプレ運行が予定される等、都市基盤整備としてBRTや環状2号線整備による利便性の向上が期待され、再開発事業や五輪関連施設の建設も進んでいる。こうした背景からマンション市況は好調を維持し、将来の地価動向はやや上昇が続くと予想される。

 

豊洲(0〜3%上昇 前期:0〜3%上昇)

(現況)変化なし

 当地区は、マンション価格上昇の動きが一時期と比較して一段落する様子を見せていたものの、他の湾岸エリアと同様に需要者の購入意欲が底堅いエリアであることから、新築分譲マンションについては、マンション分譲価格上昇の動きが見られる。中古マンション市場においても需要者の購入意欲は底堅く、取引価格は安定している。湾岸エリアで大量供給が開始された分譲マンションの販売状況は良好であり、マンション開発素地の供給が極めて少ないこと等からデベロッパー等の素地取得意欲は継続して強く、取引利回りはやや低下傾向で推移している。また、豊洲駅前の再開発地区では大規模商業施設の増床が決定しており、周辺のマンション市場にとっても前向きな材料となっている。このような状況から、当地区の地価動向はやや上昇で推移した。

(前期現況)

 当地区は、マンション価格上昇の動きが一時期と比較して一段落する様子を見せていたものの、他の湾岸エリアと同様に需要者の購入意欲が底堅い地域であることから、新築分譲マンションについては、マンション分譲価格上昇の動きが見られる。中古マンション市場においても需要者の購入意欲は底堅く、取引価格は安定している。また、豊洲駅前及び豊洲市場周辺地域の開発が進められており、周辺のマンション市場にとっても前向きな材料となっている。湾岸エリアでは分譲マンションの大量供給が開始されたが、販売状況は良好であること及びマンション開発素地の供給が極めて少ないことから、デベロッパー等の素地取得意欲は継続して強く、取引利回りはやや低下傾向で推移している。このような状況から、当地区の地価動向はやや上昇で推移した。

(今後)変化なし

 当地区は、利便性の高さからマンション需要は底堅く、当地区内の買換え需要を中心に当該需要は引き続き安定的に推移すると予想され、また、豊洲駅前の整備等を背景に今後もマンション需要の強まりが期待できることから、当地区の将来の地価動向はやや上昇と予想される。

(前期の今後)

 当地区は、利便性の高さから底堅いマンション需要に支えられており、当地区内の買換え需要を中心に引き続き安定的に推移すると予想される。また、豊洲駅前及び豊洲市場周辺地域の整備により、当地区外からのマンション需要も期待できる。このような状況から、当地区の将来の地価動向はやや上昇と予想される。

 

有明(0〜3%上昇 前期:0〜3%上昇)

(現況)変化なし

 当地区では、一時期と比較してマンション分譲価格上昇の動きが一段落する様子を見せているものの、都心部に近いエリアと比較して相対的に割安感があり、地域の将来性も期待できる等から、依然としてマンション需要は堅調に推移している。こうした要因はマンションの賃貸需要にも影響しているが、一方で賃貸物件の供給量は限定的であることから、マンション賃料は上昇傾向にある。建築費は高水準にあり、また周辺の湾岸エリアを含めて引き続き分譲マンションの大量供給が控えている等の懸念材料もあるが、国家戦略特区の認定を受けた大規模開発事業や東京五輪関連施設等の工事が進捗中で当地区は急速な発展を遂げつつあり、また、環状2号線の開通や銀座と有明を結ぶ地下鉄構想により都心部へのアクセス性向上が見込まれている等、その将来性を見据えデベロッパーのマンション開発素地取得意欲は依然として強い状況にある。こうした背景から、当地区の地価動向はやや上昇傾向で推移している。

(前期現況)
当地区では、マンション分譲価格上昇の動きは一段落しているものの、都心部に近いエリアとの比較における相対的な割安感や、地域の将来性等から、依然としてマンション需要は堅調に推移している。こうした要因はマンションの賃貸需要にも影響しており、賃貸物件は供給量が限定的であることから、賃料は大幅な上昇傾向にある。建築費は高止まりしており、また当地区を含む湾岸エリアでは引き続き大型分譲マンションの大量供給が控えていることによる懸念材料もあるが、国家戦略特区の認定を受けた大規模開発事業や東京五輪関連施設の工事等が進んでいるほか、環状2号線の開通や銀座と有明を結ぶ地下鉄構想により都心部へのアクセス性向上が見込まれる等、その将来性を見据え、デベロッパーの素地取得意欲は依然として高い。こうした背景から、当地区の地価動向はやや上昇傾向で推移している。
(今後)変化なし

今後も東京五輪開催や将来性を背景にデベロッパーの取得意欲は強い状態が続くと見込まれることから、将来の地価動向はやや上昇傾向が続くことが予想される。

 (前期の今後)

 今後も東京五輪開催や将来性を背景に、当地区の不動産市況はしばらくは堅調に推移し、将来の地価動向はやや上昇傾向が続くことが予想される。

▼神奈川・武蔵小杉(0〜3%上昇 前期:0〜3%上昇)=特別版

特別版として、台風による水害にあった武蔵小杉について内容を確認。

(現況)

 当地区は武蔵小杉駅周辺に位置してタワーマンションが建ち並ぶエリアであり、同駅を中心に大型の開発事業が複数進行している。大型店舗の増加とともに商圏の厚みが増して住宅需要も強まっており、分譲マンションを中心に小規模戸建住宅も増加しており、中原区の人口は増加傾向である。当地区は良好な交通利便性を備えるとともに再開発事業が進捗していることから、優良物件を中心に不動産投資需要は強く、取引利回りは低下傾向にある。また、既存ビルのオフィス賃料は横ばいが中心であるが一部で上昇も見られ、需要は堅調である。繁華性のある当地区では、飲食店等の店舗需要も強まっており、東急線武蔵小杉駅新丸子駅間の高架下に新規出店が多く見られ、店舗賃料は旺盛な店舗需要を背景に引き続きやや上昇している。そのため地価動向はやや上昇傾向にある。なお、令和元年10月の台風19号による当地区の商業地の地価への影響は認められない。

(前期現況)

 当地区は武蔵小杉駅周辺に位置してタワーマンションが建ち並ぶエリアであり、同駅を中心に大型の開発事業が複数進行している。大型店舗の増加とともに商圏の厚みが増して住宅需要も強まっており、分譲マンションを中心に小規模戸建住宅も増加しており、中原区の人口は増加傾向である。当地区は良好な交通利便性を備えるとともに再開発事業が進捗していることから、優良物件を中心に不動産投資需要は強く、取引利回りは低下傾向にある。また、既存ビルのオフィス賃料は横ばいが中心であるが一部で上昇も見られ、需要は堅調である。繁華性のある当地区では、周辺人口の増加に伴い飲食店等の店舗需要も強まっており、店舗の空きはほとんどなく、新規の店舗ビルの供給も少ないため、店舗賃料は旺盛な店舗需要を背景に引き続きやや上昇している。そのため地価動向はやや上昇傾向にある。

(今後)=全く変化なし

 人口増加を背景に武蔵小杉駅での乗降客増加傾向や周辺での待機児童問題が顕在化しているものの、当地区の良好な利便性を考慮すると今後も堅調な店舗・オフィス需要が見込まれることから、将来の地価動向は引き続きやや上昇すると予想される。

(前期の今後)

 人口増加を背景に武蔵小杉駅での乗降客増加傾向や周辺での待機児童問題が顕在化しているものの、当地区の良好な利便性を考慮すると今後も堅調な店舗・オフィス需要が見込まれることから、将来の地価動向は引き続きやや上昇すると予想される。

・・・

わざわざ1文を挿入して影響を否定。地価への影響は全くないようだ。 

感想・まとめ

 地価LOOKレポートに関しては、直近四半期のまとめという位置付けで、いつも差分をみているが今回も「やる気ないだろ!」というぐらい変化の乏しいレポートだった。よって、書くことも特にない。

参考

www.mlit.go.jp