品川駅西口の駅前広場事業や都心部・品川地下鉄構想など、地域の状況変化を受けて品川駅・田町駅周辺まちづくりガイドラインの改訂作業が進められている。改訂にむけた叩き台が公表されたので簡単に中身を確認しておく。すでに発表された各種事業計画をまとめたものといえるが、地下鉄新線構想の明記と「風の道」の設定が目玉か(2020/01/19)。
(東京都)
「品川駅・田町駅周辺まちづくりガイドライン2014」改訂素案概要
全126ページ(末尾「参考」にリンク設定)
2014年策定のまちづくりガイドラインの一部改定。
2040年代の目指すべき東京の都市の姿を示した「都市づくりのグランドデザイン」に沿ったものらしい。
(東京都)
対象地域 約650ヘクタール
(東京都)
一部改定の主な内容
・国道15号・品川駅西口駅前広場整備事業の位置づけ
・道路ネットワーク、歩行者ネットワークの充実強化
・地下鉄構想の追記
・品川駅西口の顔作りの追記
ほか
土地利用イメージ
(東京都)
都市基盤イメージ
(東京都)
※地下鉄構想が明記されている(新規追加:★印)
注目した項目
対象面積があまりに広く、数多くの整備事業が同時並行的に進んでいて網羅的に取り上げるのは難しいので、単純に目に留まった項目のみまとめておく。
①都心部・品川地下鉄構想
(東京都)
・都心部と品川駅周辺のアクセス利便性向上のための地下鉄新線整備を検討
②品川駅再編
(東京都)
・空港アクセス、リニア中央新幹線、新幹線の乗り換えをスムーズにする。
・交通結節機能強化
・地下鉄新線整備
ほか
③風の道確保
(東京都)
・地上50mを超えると風が一定の流れを形成していることが判明
・地上50mで風速4m/秒以上を明確に形成している場所を「風の道」に設定
・風の道確保のため、今後建築される建築物を高さ50m以下、既存建築物を高さ50m超で建て替える場合は現状の高さ以下に制限する
感想・まとめ
地下鉄構想は相変わらずよく分からないが、東京都主導のまちづくりガイドライン に明記されるというのはインパクトが大きい。いままで明記されていなかったのがおかしい。改訂作業に合わせて明記した、ということだろう。
もう一つ、臨海部ならではの施策として「風の道」づくりは興味深い。暑熱対策がまちづくりガイドラインにここまで明確に盛り込まれた例ってあるのかな。どこかで見たような気もする。汐留地区ではあったかも。調べてないけど。