東京ガスが2018年11月に発表した、江東区豊洲6丁目の「水素ステーション」が開所した。2019年12月ごろの開所予定だったが、結局1か月ほど遅れた形となり、 「カーボンニュートラル都市ガス」を原料とする水素製造を行う日本で最初の施設、というちょっと分かりにくい「初めてアピール」をすることになった。(2020/01/16)。
豊洲水素ステーション概要
水素ステーション内で、都市ガスやLPガス等からの水素製造、FCV向けの水素の充填販売までを行う方式。「オンサイト式としては国内初」ではなくなってしまい、「カーボンニュートラル都市ガス」を原料とする水素製造を行う日本で最初のステーションという「初めてアピール」になった。
処理能力
・1時間にFCバス4台(2系統)
・1日FCバス20台以上(東京ガス)
とすると、1日5回転がやっとなのか。
水素ステーションは充填に時間がかかりすぎるのも弱点。
FCバス1台あたりの給水素時間は20~30分。バスの運行に制約。バス利用が集中する時間に車両を稼働させるため充填が短時間に集中。
FCバスが今後3倍以上となったときに、大丈夫なのかは気になるところ。
感想・まとめ
開所できたのは良かったけれど、スケジュールされていたものが遅れたという話。
全国の既存の水素ステーションの稼働状況は思わしくない。半分以上が休止しているようだ。
少し調べたところ、
北海道・東北 稼働2施設 休止2施設
関東 稼働20施設 休止21施設
中部 稼働7施設 休止18施設
近畿 稼働11施設 休止5施設
中国・四国 稼働2施設 休止4施設
九州 稼働7施設 休止3施設
・・・
全国 稼働49施設 休止53施設 その他 3施設
(トヨタ自動車)
東京都交通局の有明営業所に開設予定だった水素ステーションがキャンセルされていていて、全国で休止しているステーションの多さと合わせ、普及に向けたハードルの高さを感じさせる。
FCV(燃料電池車)は価格が高すぎ、所有するタイプの車ではないので、 東京では当面、東京臨海部を中心としたエリアに投入されつつあるFCバス(SORA)向けに使うしかない。
現状では15台の導入にとどまっているらしいので不足はしないと思うが、東京2020大会に向けて80台ぐらいになるんじゃなかったかな。
FCバスは水素ステーションのリソースが結構必要なので、局所的に不足しないかは不安要素。
参考