国土交通省の「東京圏における今後の都市鉄道のあり方に関する小委員会」(2016年7月)で公表された「都心部・品川地下鉄構想の新設」について、一回まとめておく。オープンになっている情報が少なすぎて、いまだになんだかよくわからないわけだが(2019/11/10)。
「都心部・品川地下鉄構想の新設」概要
国土交通省の鉄道ネットワーク検討会より(2019年3月)
こんな検討資料がある。
(国土交通省)
距離 約2・5キロ
検討ルート 具体的な想定ルートがないため、新線の品川駅は既存道路下を活用するA,B2案想定。
Aルート:国道15号と並行して駅を設置(他路線との乗り換え移動距離が比較的短い)
Bルート:国道15号と直行して駅を設置
(国土交通省資料より中の人作成)=細い点線は資料に未記載。勝手に推定。
※試算のためのルート。実際のルートは道路直下がほとんどになるだろう。
運転本数 1時間に12本/方向
運転時分 4分
総事業費 800億円(建設費763億円、車両費37億円)
建設期間 10年
輸送密度(1日あたり)
Aルート 13.4〜14.3万人→以降の検討で品川線の代表ケースとする。
Bルート 7・8万人
B/C(費用便益比) 2・57〜3・14
累積資金終始黒字転換年 24〜28年
所要時間
六本木→品川 約20分→約11分(乗り換え2回→1回)
溜池山王→品川 約14分→約9分(乗り換え1回→0回)
混雑率
目黒→白金台 17ポイント改善
新橋→虎ノ門 7ポイント改善
港区の見方(2019年5月)
・(品川線構想は)南北線の品川延伸と捉えることができる。
・2面4線のホームがあり、外側2線が目黒方面、内側2線が白金高輪止まり。
・内側2線は南北線が使用しているため、延伸の場合南北線の直通列車が走る可能性が高い
・具体的な計画は決まっていない。今後も状況を注視していく。
※ということで、どうやら南北線の延伸が本命。
参考:国土交通省小委員会資料より(2016年7月)
延長 2・0キロ
総事業費 1600億円
輸送密度 1日あたり73300人〜75800人
ピーク時最大断面輸送量 1時間あたり8400人〜8700人
B/C(費用便益比) 1・2
EIRR(経済的内部収支率) 4・9%〜5・3%
NPV(純現在価値) 147億円〜205億円
累積資金終始黒字転換年 24〜28年
事業スキーム 地下鉄補助
意義 都心部とリニア中央新幹線の始発駅となる品川駅や国際競争力強化の拠点の品川駅周辺地区とのアクセス向上
参考:東京都の広域ネットワーク計画について(2015年7月)
・一応取り上げられている。
感想・まとめ
やっぱりよくわからなかった。
よくわからないという意味では臨海地域地下鉄構想も大差はないか。
新線の推進大会が15日に開かれるらしいが、新しい話があるのかないのか。
毎年、国の方で活動内容のまとめがなされているようなので、地下鉄構想に関しては中央区も一年の間に何か活動をしないといけない。
ただ、新線推進大会が区役所で開かれるなど、引き続き中央区外への広がりが感じられない状態。