乗車前に運賃が確定するサービス「事前確定運賃」が2019年10月28日、スタートした。配車アプリをつかうことで、乗車前に運賃が確定する「事前確定運賃」が利用可能になる(2019/10/28)。
概要
タクシーの事前確定運賃の本格運用のためのルールがまとまり、2019年10月25日、事前確定運賃の実施が認可された。
10月28日以降、サービスをスタートすることができるようになる。
実施事業者数 約200社、約20000両
実施地域 27地域
配車アプリ 4種類。
※実証実験時の3000円以上の利用に限る、という条件はなくなったようだ。
利用可能な配車アプリ
①S.RIDE「みんなのタクシー」
国際自動車 3458台 (10月28日開始)
大和自動車交通 2052台 (10月28日開始)
クリーンキャブ、寿交通、チェッカーキャブ (2019年度中に開始)
②JapanTaxi
japantaxi.jp日本交通 東京都内 約2000台
金星自動車 北海道 全179台
③スマたく(中京エリア)
www.tsubame-taxi.or.jp車両数等の詳細不明
④MOV(大阪エリア)
車両数等の詳細不明
本格運用ルールの概要(再掲)
・旅客が入力した乗車地点と降車地点の間の推計走行距離を元に、地方運輸局が定めた係数を乗じて運賃を算定する
・係数は直近年度の輸送実績から曜日、1時間後とに定め、毎年見直す
・タクシーの運転者は原則、旅客に示したルート通りの運送を実施
※係数サンプル(東京駅~スカイツリー)は1・08~1・20のイメージだった。
例)初乗り運賃 410円、加算運賃1840円、月曜15時15分(係数1・15)に乗車の場合
運賃は
(410+1840)×1・15=2590円
となる。
ルート変更
運送中に旅客の都合でルートを変更した場合は、その時点で事前確定運賃による運送を終了し、料金を精算。その場所から新たに距離制運賃による輸送を開始。
運転者の都合によるルート変更は旅客の了承を得て行う。
複数の時間帯をまたぐことが想定される運送の運賃
①乗車地点~次の時間帯に到達が想定される地点の走行距離
②そこから降車地点までの距離
①、②の時間帯の距離制運賃を算定。
それをもとに①、②各時間帯の係数を用いて算定した事前確定運賃を合算。
めんどくさ。
2017年の実証実験の結果(国土交通省)
事前確定運賃については2017年8月から10月にかけて実証実験が行われている。
(国土交通省)=実証実験時資料
実験期間 2017年8月7日〜10月6日
車両数 4648台
利用回数 7879回
事前確定運賃総額 3991万円
メーター運賃 3967万円(乖離率0.6%)
利用意向調査
本格導入後にまた利用したい 67%
値段が決まっているから 41%
言ったことないな所でも事前に運賃がわかり利用しやすい 23%
配車アプリが便利 27%
利用者特徴
タクシーをほどんど利用しないか、月1〜2回程度の利用者が多く利用。
20代、30代の利用者が45%。410円タクシー実験時より14ポイント多い
これまでの経過
2019年
7月1日 事前確定運賃の実施を希望する事業者からの認可申請受付
10月25日 事前確定運賃の実施認可
10月28日 事前確定運賃のサービス開始
感想・まとめ
結局、割高になるのか、ならないのかは事前に考える必要がありそう。タクシー側から「事前確定運賃の方が安く着く」とか提案があったりして。そういうの不可能じゃないと思うんだよなあ。