今回の台風19号、果たして数十年に1度、というようなものなのだろうか、という疑問があった中で、気象庁気象研究所が発表したレポートに興味深いものがあったのでメモしておく。
地球温暖化のコントロールがうまくいかない場合、日本列島の近海に猛烈な台風が存在する頻度が高まる、という内容。一方でその南側での台風の頻度は下がる(2019/10/13)。
レポート概要
前提・定義
・最大地表風速59メートル以上の台風=「猛烈な台風」
・RCP8・5シナリオで試算。
・世界を60キロ間隔の格子で覆ったモデル作成。
シミュレーション結果
①発生頻度は地球全体では減少(83・2個/年→55・5個/年)
②日本の南海上からハワイ周辺、メキシコの西の海上では現在より高頻度で現れる。
③全ての台風に占める猛烈な台風の割合は増加するが、最大地表風速70メートル超の数は現状とあまり変わらない。
参考
地球温暖化で猛烈な熱帯低気圧(台風)の頻度が日本の南海上で高まる(気象庁気象研究所、2017年10月)