1969年に作られた中央区本庁舎の建て替えの検討が進められている。検討状況についてまとめておく(2019/05/18)。
概要
①第1回整備検討委員会(2018年6月)
本庁舎の現状と課題について資料が示されている。
現本庁舎の現状と課題
・1996年度 耐震診断
・1998年度 耐震補強実施 Is(構造耐震指標)=0・6を確保。
Is=0・6は「地震に対して倒壊または崩壊する可能性は低い」(国交省告示)
ただし、庁舎はIs=0・9が必要(官庁施設の総合耐震、津波計画基準、国交省)とされている。
→Is=0・9以上とする必要がある。
老朽化 築48年経過。躯体と内装の物理的劣化が進行。保全工事費用が発生。
利便性 窓口分散
狭隘化
ほか
建設候補地選定
一次選定 アクセス性、災害対応時の効率性
→京橋地域
二次選定 新たに公有地、民有地を購入・賃借するには高額な費用が必要
→所有する区有地から3施設8公園敷地
(中央区)
三次選定 公園は除外。土地形状から3箇所に絞り込み。
①中央区役所
②京華スクエア
③中央区保健所→移転の際も機能維持が必要が生じるため除外
(中央区)
②第2回整備検討委員会(2018年7月)
新本庁舎の目指す姿を提示
・使いやすい機能の確保
利用者利便性向上
分かりやすく効率的な窓口サービスの提供
業務効率性と職員利便性の向上
・情報発信機能充実
コミュニティ活動スペースの設置/区民活動などの情報発信コーナー充実
③第3回整備検討委員会(2018年9月)
検討のスケジュール見直し(5ヶ月延長)
(中央区)
当初 2019年2月に整備基本方針案予定
→見直し後2019年7月に整備基本方針案予定
新本庁舎の目指す姿を提示
・危機管理機能の強化
災害対策拠点機能の充実
災害に強い施設性能の確保
高いセキュリティ性能の確保
・将来的な組織変更への対応
職員数増減や組織整備への対応
新たな技術への柔軟な対応
・環境への配慮
環境に配慮した機能・設備導入
建築物の長寿命化
周辺環境に配慮した設計、デザインの採用
④第4回整備検討委員会(2018年11月)
建設候補地選定
新本庁舎の規模
想定面積 約30000㎡
建設候補地の比較
(中央区)
京華スクエアを最優先候補地に選定
(中央区)
議論:京華スクエア最優先案は一旦停止。
・「京華スクエア案」に結論づけるのは早いと疑義。
・アンケートで再重要視すべきことは「駅に近く、交通利便性が高い」が最多。
・月島地区で晴海出張所。30000㎡縮減可能性。
・本庁舎整備の短期の支出だけでなく、竣工後の利用期間を含めた費用考慮が必要
・京華スクエア整備は周辺との協議が必要。現地建て替えが容易
など
⑤第5回整備検討委員会(2019年2月)
検討のスケジュール見直し(さらに5ヶ月延長)
(中央区)
当初 2019年2月に整備基本方針案予定
→見直し後2019年7月に整備基本方針案予定
→再見直し2019年12月に整備基本方針案予定
基本的整備パターンの比較実施
(中央区)
整備パターン① 現本庁舎建替
整備パターン②現本庁舎建替
整備パターン③京華スクエアに本庁舎
整備パターン④京華スクエアに本庁舎
議論
・現本庁舎の現地建て替え案は、首都高速の上空活用を含めて中央会館敷地との一体整備を検討し、容積率緩和上の都市計画上の工夫を行えば建て替え(20階〜25階)は可能となりそう。
・京華スクエア案の場合、権利床のみでは新本庁舎(+中央会館)の一部機能を整備できない。床の買い増しが必要で、買い増し費用も含めた比較が必要になる。
感想・まとめ
京華スクエア案に決まりそうになったが、現地整備が可能という流れになっていて、どうなるかわからない。首都高上空の活用を含めた工夫で、現地再整備が可能になるということなので、現地再整備案が再浮上した感。
次回検討委員会は6月。重要な回になるそうだ。
おもしろいね。
江戸バスの再構成が面倒臭いので、現地建て替え案がいいな。