どらったら!!

東京都中央区、江東区の臨海部を中心としたメモ。独自の情報を除いては、報道ベースではなく、発表主体の情報をベースに書くことを基本にしています。最近はゲリラ的な花火大会情報も提供。

#111 葛飾区検討の「JR新金貨物線」の旅客化① 単独の項目で調査費1200万円計上

 東京都葛飾区はJR貨物線(新金貨物線)の旅客化を検討していたが、状況に若干変化があったようだ。2019年度予算に検討のために単独の項目で1200万円ほどが計上されている。2018年3月に取り上げたときよりも若干進んでいる感じ(2019/04/09)。
 
 
新金(しんきん)貨物線はだいたい、こんな感じのところを走っているらしい。

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(グーグルアース)
 

www.tokyo-np.co.jp

概要

新金貨物線とは

 総武線小岩駅常磐線金町駅を結ぶ、中川と新中川に沿って南北に敷いた8・9kmの単線電化路線。葛飾区が検討する「新金線旅客化」はJR貨物が利用するこの区間に低床型の車両を走らせようという構想。

 

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(中の人作成)=報道ベース、10駅パターン

 

最近の動き(2018年10月)

葛飾区長がこんな話をしていた。

・乗降客の伸びはJR金町駅が約1600駅中8位、新小岩駅は43位。

・新金線旅客化は30年ほど検討しているが、ここ数年で状況に変化。

 LRT(軽量軌道交通)に対する国の支援

 葛飾区全体の人口増加

 金町、新小岩駅の乗降客の増加

→再検討を実施

 

2019年度予算

 2019年度は新貨物線旅客化の検討業務委託費として1266万円を計上。検討をさらに進める内容となっている。

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葛飾区)

 

2018年度以前

 葛飾区は新金旅客線の貨物化を含む形で「公共交通網の構築に向けた検討調査費」として2017年度予算案で2000万円、2018年度予算案で3083万円を計上していた。
 

このころには、いくつかの大きな課題が指摘されていた。
水戸街道やその他の大きな道路との交差。
・運営主体。JRに前向きな話はない。

→現状では新小岩駅金町駅間のバス運行の取り組みに注力。
 

調査結果(報道ベース)

2030年の沿線人口、交通量の推計をベースに需要予測

・7駅パターン

・10駅パターン

 

→36600人/日〜38400人/日

・通勤客6割

京成高砂、青砥、JR小岩駅で7000〜10000人が新金線に利用転換

 

 葛飾区担当者「2019年度内にJRや国などの関係機関との協議を目指す」(東京新聞

 

 

感想・まとめ

前に進んだと言っても、実現への道はまだ遠そうな印象。

江東区のLRT構想と同じで、ここも幹線道路との交差が問題になっていた。クリアされたのだろうか。

ただ、既存の貨物線にLRTを走らせるのは悪くないと思う。駅の工事はいるけど、まっさらから始めるのに比べるといらない工事も多いし。直通ではないので、需要があるか(採算がとれるか)どうかは極めてシビアになる。

 

概要でもいいので調査報告書が見たいところ。

 

参考

dorattara.blog.fc2.co