東京都が発表した「環状第2号線(豊洲〜築地)暫定開通による効果」についてメモしておく(2019/02/19)。
(中の人作成)
環状2号線の暫定開通効果といいながら、環状2号線の交通量が示されていないことに違和感を感じ、少し調べてみたら、今回の発表は晴海通りと有明通りの交通量が減ったことがメインではなく、どうやら新橋駅〜豊洲市場間の所要時間が短縮された、というのがメインらしい。
調査概要
豊洲市場開場の前後で
・晴海通り(勝鬨橋)
の交通量を調べたもの。
環状2号線の交通量は明らかになっていない。
調査日(いずれも午前7時からの24時間)
2018年9月25日
2018年12月6日
調査結果
24時間交通量
勝鬨橋 49618台→45907台(3711台減少)
晴海大橋 32339台→28544台(3795台減少)
新橋〜豊洲市場間の所要時間
豊洲市場→新橋駅 15分→12分
新橋駅→豊洲市場 22分→11分
発表内容はこれだけ。
交通量の状況(環状第2号線・晴海通り・有明通り)=2018年11月
東京都は2018年11月28日にこんな資料を公表している。
こちらには、晴海通り(勝鬨橋)、有明通り(晴海大橋)のほか、豊洲大橋と築地大橋の暫定開通後の交通量が掲載されている。
この資料の調査日は
2018年9月25日
2018年10月25日
2018年11月15日
これに、今回発表の
2018年12月6日
の調査データを追加してみる。
24時間交通量
グラフにするとこんな感じ。
(中の人作成)
これ、台数から考えて上下線合計の交通量だろう。
調査地点別の印象
築地大橋(16300台/日)
上りはあまり使われず、下りはショートカットルートとして使われている感じかな。1時間あたりの交通量は上下合わせて670台程度という計算。豊洲大橋を越えた車両の1/4が築地大橋を越えないか越えてこなかった。
豊洲大橋(21100台/日)
(中の人作成)
上りはそこそこ使われているが、下りはあまり使われていない印象。
築地大橋との差が上下5000台あるので、その差は清澄通りルートの車両かな。
勝鬨橋
(中の人)
市場移転後の1カ月で大きく減り、暫定開通後は微減。豊洲大橋を越えた迂回車両が勝鬨橋方面に流れているような形にはなっていないようす。そのまま清澄通りを直進しているのかな。
晴海大橋
明確に減っている。上り方面は豊洲大橋にルートが分散していると考えられる。都市高速晴海線経由の車両はカウントされていないんだろうね。
感想・まとめ
せっかく交通量調査をしているのだから、市場移転による効果と、暫定開通による効果の切り分けをしてほしいなあ。
ある路線の暫定開通の効果といって、当該路線の情報がないなんてありえないでしょ。