首都圏で注目される鉄道新線のうち2路線(都心部・臨海地域地下鉄構想と東京8号線)は市場移転が動かしている、という内容の記事があった(日本経済新聞、2019/02/08)。
(中央区)
内容は現状まとめ。
記事概要
①都心部・臨海地域地下鉄構想・・・「当面先」
・築地まちづくりの素案は2040年代の将来像。跡地を通る地下鉄の開業を盛り込んでいる。築地の地下に線路や新駅を設ける空間を確保したままどう開発を進めるか、築地再開発と並行して検討。
「築地再開発は地下鉄の新駅ができて完成形」(都幹部)
「臨海部の開発を進めてきた都が最も取り組むべき路線」(都庁OB)
②東京8号線延伸・・・現実味帯びる
・豊洲市場の賑わい施設で約束を守れなかった埋め合わせ
→「事業枠組みを決めるメドは2018年度中」
「都と区の話は事前に聞いていなかった。都は一体どうするつもりなのか」(メトロ幹部「困惑」)
・1500億円の事業費分担が焦点。メトロが建設しない方針変わらず。
※東京都と江東区がメトロを交えずに進めている話。結局、メトロ次第。
もう少し踏み込むと、
検討されるのは2つ。
事業主体、補助制度の選定・・・様々なパターン。いずれも課題あり。国、メトロ、鉄道事業者と検討・調整
事業採算性・・・国の検討会
※メトロ側にも伝わってるという内容だな。
他の新線構想
○羽田空港アクセス線・・・「本命視」
ただし、東京都の優先整備対象6路線のうち
「1つだけ先に決めると他との関係が保たない」(都幹部)
あら。
感想.まとめ
東京都の優先整備路線に入っていないものの、築地再開発と絡んで「都心部・臨海地域地下鉄構想」の注目度は高い。ただ、当面先の話で、築地再開発の最終段階になるとすれば、2040年代にかかることも十分想定される。
東京8号線延伸は「現実味を帯びる」となっていたが、記事を見る限り、鍵を握る東京メトロのスタンスに変化はなさそうだ。
あと、江東区は東京8号線延伸の事業着手が確実にならないと、都心部・臨海地域地下鉄構想に手を出すのは難しいのではないかな。
そういう意味でも、当面先だろうね。
最近の「都心部・臨海地域地下鉄構想」のプラス材料を探すと
東京都幹部が「(整備重点)6路線を中心にやっていくのだろうと考えているが、さまざまな開発が都内であり、状況を見ながら考えていくべき」と、少し修正を匂わせている点ぐらいか。
参考
www.nikkei.com