JRや大手私鉄などの首都圏45路線を対象とした遅延証明書発行日数をランキング化してみた。多ければ遅延が発生しやすいということは言えそう。ただ、各社によって証明書の発行条件が異なるため、あくまでお遊びとか、目安という感じ。
(国土交通省)
ランキングでは10分以内の小規模遅延(上図)だけでなく、それ以上の大規模遅延も含んだものになっている。合わせて、鉄道各社が今後実施する遅延対策についても、簡単にまとめておく(2019/01/20)。
1カ月(平日20日間)あたりの遅延証明書発行日数ランキング(2017年度)
JR
①中央線・総武線各停 19・2日
:
❸武蔵野線 10・4日
❷横浜線 9・3日
❶南武線 7・3日
JR以外
①東京メトロ 千代田線 18・4日
:
❸東武東上線 3・0日
❷東急多摩川線 1・9日
❶東武野田線 1・1日
参考
有楽町線 14・7日
大江戸線 4・9日(地下鉄では最小。全45路線中でも下から7番目)
○東京圏(対象45路線)
(国土交通省)
各社の今後の対策
この辺を踏まえて、各社の今後の対策を見ていく
JR東日本
ホームドアの整備
2032年度末 首都圏在来線の全駅
東武鉄道
ホームドアの整備
2018年度 アプリの列車位置情報対象線区拡大
2018年度末 池袋駅2・3番線、朝霞駅3・4番線
以降 34駅
2019年度末 混雑緩和:六実〜逆井間複線化
西武鉄道
ホームドアの整備
中井〜野方間、東村山付近の連続立体交差化
京成電鉄
各種啓蒙(駅構内のポスター、放送など)
京王電鉄
笹塚〜仙川間連続立体交差化
ホームドアの整備
2019年度 飛田給
2021年度 下北沢
以降 明大前(笹塚〜仙川間連続立体交差に合わせ整備)
東急電鉄
ホームドアの整備
2018年度以降
新型車両導入、田園都市線の早朝ダイヤ増強、駅施設改修
情報配信サービス拡充、時差通勤・分散乗車促進ほか
京急電鉄
ホームドアの整備
2020年までに5駅
盛り土耐震補強 神奈川新町〜横浜間
駅上屋延伸
2019年度 黄金町、追浜
ポスター掲示、啓蒙放送
運行計画見直し
相模鉄道
ホームドアの整備
2022年までに全駅設置
列車定位置停止装置(TASC)整備
東京地下鉄
2018年度 本線直通列車 千代田線 綾瀬〜北綾瀬
早起きキャンペーン+列車増発 東西線
早起きキャンペーン通年化 東西線
運行計画見直し、途中駅折り返し列車の延長 丸ノ内線
2020年度 運行計画見直し、途中駅折り返し列車の延長 日比谷線
2021年度 銀座線浅草駅 折り返し設備・折り返し線増設
2022年度〜 東西線 南砂の2面3線化、木場のホーム改良、茅場のホーム延長+停止市変更
都営地下鉄
車両更新
2018年度 大江戸線 3編成
全編成10両編成化
2022年度 新宿線
6→8両編成化
ホームドア整備
2019年秋 新宿線全駅
2020東京大会 新橋、大門、泉岳寺
2023年度 全駅
駅の大規模改良
2019年2月11日 勝どき駅新設ホーム供用開始
時差BIZ
感想・まとめ
遅延対策というと、ホームドアの整備という感じ。
「見える化」レポートで示されたのは
①路線ごとに小規模遅延と大規模遅延の発生状況が異なること
②小規模遅延の9割以上が部外要因(線路立ち入り/自殺など)
③大規模遅延の1/4が部内要因と災害原因
大江戸線の遅延に対する優秀さも数値で示された。ホームドアの威力は大きい。
通勤・通学に適しているということも言えそうだ。